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2-1 環境ビジネスを2つの型で理解する

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皆さんは、ビジネスってどんなものだと思いますか?
 いろいろな切り口があるので正解はありません。クイズ番組みたいな正解はないのですが、私が好きな定義は、「ビジネス(事業の目的)とは顧客を創造することである」というピーター・ドラッカーの言葉です。
 ビジネスをするためには、お客さんを創っていかなければいけません。
 私は、こういうことだと思っています。企業が活動する場には市場(マーケット)があります。マーケットという言い方がわかりにくければ、魚市場や青果市場を考えてみてください。そこには、たくさんのお客さんが来ます。お客さんだけではなく、ライバル企業もたくさん集まっています。
 その《売り手と買い手がマッチングする場》がマーケットです。
 そこで自由な経済活動をして利益の極大化を図っていくのが資本主義であり、その資本主義の〝化体〟が企業です。
 そのマーケットの中で、企業は勝ち抜いていかなければいけません。
 一方、共産主義社会みたいに国営企業があって、「どうしてもその会社の商品を買わなければいけない」という状態だったら、マーケットにはお客さんしかいないことになります。お客さんと自分しかいないわけですから、どんなに不味くても、どんなに製品が悪くても必ず売れます。
 しかし、資本主義の経済では、マーケットの中で自分の企業をお客さんに選んでもらい、自分が作った商品を買ってもらい、そのためには顧客を創造しなければいけない──。
 これがビジネスです。口で言うのは簡単ですが、実行していくのはとても難しい。消費者(お客さん)はうるさい、特に日本のお客さんはうるさいですからね。これも環境に絡んでくる話なのですが、それはまた追々書くことにします。
 私なりのビジネスの定義をしたところで、それでは環境ビジネスの話に入りましょう。

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