〝太陽経済〟は誕生するのか?

個人的な話で恐縮ですが、私の本職は公認会計士(辻・本郷税理士法人理事長)で、もう30年ぐらい、主に中小企業のお客さんを相手に仕事をしています。10年ほど前からは、「21世紀は環境負荷に配慮した経営が欠かせなくなる」と考え、環境についても勉強するようになりました。現在は、環境プランニング学会の理事を務めているほか、都内複数の大学院で「環境経営」の講義を行っています。 環境の本は、これで3冊目になります。 過去の2冊は、「21世紀は環境の世紀である」というテーマで、これからの企業経営のあり方について書いてきました。 「最も強いものが生き残れるのではなく、最も賢いものが生き延びるのではない。唯一生き残るのは、環境の変化に対応して、変化できるものである」──かのC・ダーウィンの言を俟つまでもなく、20世紀の企業の継続の条件は、「経営環境の変化に適合すること」でした。 そして、21世紀の企業継続の条件は、「経営環境の変化に対応して変化でき」、なおかつ、「環境に配慮する」エコ企業でなければなりません。 「環境配慮企業」という言い方があります。この定義も、段階を追って進化してきました。まずは①環境に優しい企業(商品)であることをマーケティングに利用する時代、②経営に環境マネジメントが必要となった時代、そして、③環境そのものをビジネスにしていく時代、です。 1992年のリオ宣言から20年が経ちます。「10年ひと昔」といいますから、20年では世界環境は様変わりです。世界は、20世紀の黄金時代を経て、21世紀は、不確実、不安定な時代に突入しました。 9・11の米国同時多発テロは世界を不確実・不安定にしましたし、3・11の東日本大震災と福島第一原発事故は、化石燃料の代替エネルギーの先頭を走っていた原子力エネルギーにNGを突き付けました。このため、CO2をできるだけ出さないクリーンエネルギーの開発が、喫緊の課題となったのです。 同時並行して、日本では、再生可能エネルギーの固定価格買い取り、「全量固定買取制度」が、2012年7月からスタートしました。 太陽光発電で言えば、20年間、政府が売値を1kWあたり42円という極めて高い金額を保証してくれることになったのですから、ビジネスマンとしてこれほどのチャンスを放っておく手はありません。昨年は『週刊ダイヤモンド』などのビジネス誌でも「太陽光バブル」「太陽バブルに乗り遅れるな」といった特集が盛んに組まれています。 つまり、「環境学者のレスター・ブラウンが言うところの「最大の投資機会」が生まれたわけです。 変化はチャンス。ビジネスという切り口で環境を見ますと、21世紀は多くのビジネスチャンス、可能性が眠っています。 そこで3冊目は、今最もホットな話題である太陽光発電を中心に、環境ビジネスを理解するためのヒントを改めて書いてみようと思います。

2013年2月 辻・本郷税理士法人理事長 本郷孔洋

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