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投資家を束ねた投資マネー・ファンドの行方は?

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「ファンドつてなんだい?」「アメリカだよ」「そうかアメリカか」などと、私の世代は何もかもすぐアメリカのせいにして納得してしまいます。一O年以上前のことですが、「アメリカの会社の大株主は、年金基金か、ファンドだよ」というのを聞いたことを覚えています。そのとき、私は「もう特定の個人株主の時代ではないな」と思ったのでした。
あれから一O年以上が過ぎました。もう今の日本では、ファンドは、普通語です。
ンドは、簡単に言いますと、個々の投資家を束ねた投資マネー、運用資金です。集め方はいろいろで、投資信託などの形でも集められますし、もちろん年金基金からの運用委託もあります。
個々にはたいしたことはなくても、大勢集まれば巨額になり、パワーを持ちます。するとこのファンドが株式投資をすれば、株価が大きく動きます。時にはモンスターとなったり、フランケンシユタインのように意図したことと違って大暴れもします。
ファンドの形態はさまざまですが、ヘッジファンドも一般化しました。企業の資金調達の形態も変わってきていますが、投資家も変わり、ファンド資本主義という人もいるくらいです。繰り返しますが、企業は資金調達をする場合、借り入れで調達するか、資本として、つまりエクイティファイナンスとして入れてもらうか、転換社債のような調達をするかをまず考えます。次に誰に資金を入れてもらえるのか、個人あるいは特定の法人なのか、金融機関、つまり銀行なのか、そしてファンドなのか。大きな調達先が企業にとっては増えたと考えてください。
したがってファンドは、貸し付けもするし、エクイティーでもやります。さまざまなフアンドがあり、投資目的が違います。でも、どのファンドもそのファンドにお金を預ける人がいるのです。ですからファンドは成果が上がらないとダメなのです。ファンドの基本は投資利回りです。この軸をぶれさせないでください。
一世を風麻酔した村上ファンドがあります。当初、村上世彰さんがいろいろ大義名分を言っていましたが、あるとき、投資家から「いろいろ言ったってパフォーマンス(成果)が悪ければ預けないよ」と言われたそうです。それから、村上さんは変わって、「ファンドは儲けが第二のニュアンスの発言をマスコミ、世間にアピールするようになったと聞いたことがあります。真偽の程は不明ですが。
ただ儲けたからいいというものではないのも事実。行きすぎますと、世間のパッシングに必ず合います。つまり、「ファンドと倫理」これもこれからのテーマです。

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