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企業の社会的責任を掲げても稼働しない実態

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次々と企業の不祥事がオープンになってきた話はすでにしました。推測ですが、多分同様のことは、従前にもあったのでしょうが、表には出ませんでした。
なぜ、今オープンになって企業が立ち行かなくなるのか。要するに、企業を取り巻く環境が変化してきたのです。平たく言いますと、「世間が許さなくなった」のです。
ですから、そう言った世間、消費者の動きを無視した企業活動では、ビジネスはできなくなりました。

企業の社会的責任(CSR:Corporate Social Responsibility)。これも一般に知られるようになりました。アメリカのエンロン、ワールドコム事件を契機に、企業の社会的責任という問題がもちあがったのです。CSRは、企業が利益だけを追求するだけではダメで、社会へ与える影響に責任を持ち、あらゆるステークホルダーからの要求に対して、適切に対応できるのが企業だということです。
企業活動にはステークホルダーに対して説明責任があり、説明できなければ社会的に認知されない、企業の継続すらできません。平たく言いますと、これがCSRです。では、企業の実態はどうなっているのか?
どこの企業もCSRを念仏のごとく言っていますが、実態は大企業でさえも、環境部とかCSR部にはあまり人材を割いていません。コストがかかるためなのでしょう。さまざまな企業が、環境に優しい企業と言ってテレビコマーシャルをやっています。ところが、実際に環境部に行って「森林を守るために寄附してくれませんか」と話して回つたところ、ほとんどの場合「いやあ、うちは予算がなくて」と体よく断られたと、知人が話していました。うちはエコ重視の企業だとコマーシャルはうっていても、教科書通りのCSRを実行している企業は少ないのではないでしょうか。
それはなぜか。
たとえば、森林を守るためにお金をかけても、コストがかさむだけで、利益に結びつきません。一方、コマーシャルは企業イメージが上がれば、売り上げアップに?ながる可能性は大きい。うがった見方をしますと、コマーシャルがお客さんに指示されて、商品が売れれば儲かりますから、地味な森林を守る活動よりも話に乗りやすいわけです。
つまり、企業の建前と本音は遣う。それも、むちゃくちゃ違うという前提で考えなければいけないのですが、それを覚悟したうえで、建前的には法規制を遵守するとか、社会的な貢献をするとか、経済的責任を負うとか、企業倫理の重視とか、情報開示とか、社会への貢献、社会的責任の達成とかをやらなければいけません。
やってなおかつ、儲けなければいけないのです。ここがむずかしいところなのでしょう。
NPO活動も同じです。収支が合わないままで、ボランティアを続けていれば、その事業は継続できません。
いささかネガティブな話をしました。しかし、だからダメだとは言っていません。カメの歩みに見えますが、確実にCSR準拠企業が増えてきています。
さて、環境とCSRですが、もちろんCSRは環境を含めたもっと広い概念です。イコールではありません。でも、環境とCSRは、コインの裏表、表裏一体の関係です。環境重視政策をとらないとCSRは守れない、サステナブル、持続可能な社会を作るためには、信頼のない企業は持続できないとされています。
企業が環境負荷を続けていれば、企業の最低の社会的責任(CSR)すら達成できない。
企業の存続ができない時代が来ます。その意味でもCSRは、環境経営の基本の一っとも言えます。

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