Archive for the ‘第四ステージ これからの一〇年’ Category
[まず、分業から始める]
――分業の重要性
サービス業は、製造業から分業を学び、小売業からサービスを学ぶ、そして、サービス業を事業化したところが、大きくなります。
ファッションというアートを事業化した、ユニクロ、しまむら、家具というアートを事業化したニトリ等、九〇年代の失われた一〇年を快進撃した企業の特徴は、サービス業の事業化です。身近の分業化から始めたい、これが私の思いです。
フォード・モーターの創設者ヘンリーフォードは、「小さな仕事に分けてしまえば、何事も特に難しいことはない」(Nothing is particularly hard if you divide it into small jobs.)と言っています。
サービス業は、製造業の分業システムを取り入れることが、効率性をあげるキモだと思っています。
――分業から交換
「経済史から読み解く原理原則」(井上義朗著『週刊ダイヤモンド』二〇〇八年一〇月二五日掲載)によれば、これは、ギリシャの哲学者プラトンから来ているとしています。
『国家』(プラトン著)によれば、社会が豊かになる条件は、「分業と交換」である。富はゼロサムではない、他人の仕事に手を出さず、己の仕事に専念することで、富は創造できる。
経済活動の根幹は、「交換」です。
私が勝手に解釈しますと、分業で交換価値を高める。ひいては、サービスの付加価値を上げる?
[共感]
――二一世紀を制覇する企業に必要なもの?
一九九〇年にアルビン・トフラーが、「パワーシフト」という有名な本を書きました。「二一世紀は、知力、情報力を持つものが、最もパワーをもつ」という説でした。(『パワーシフト‐21世紀へと変容する知識と富と暴力〈上・下〉』・アルビン・トフラー著・中央公論新社)
歴史的に見ますと、まず軍事力、次に、経済力、このように権力の源泉が移ってきまして、そして知力、情報力です。
でも、どうでしょうか? もうそれだけでは、パワーが保てるんでしょうか?
次のパワーが出てきましたね。ご存知のように、ソーシャルメディア(SNS)です。
Twitter、Facebook、そしてLINE、オバマは、Twitterで勝利しましたし、Facebookは、アラブの春を演出しました。LINEの勢いもとどまるところを知りません。
ソーシャルメディアのパワーは、一言で言いますと、「共感」です。(『ソーシャルシフト』斎藤徹著・日本経済新聞出版社)
分かり易く言いますと、グーグルは「知識」そしてフェイスブックは、「共感」です。
これができる組織が、二一世紀を制覇する?
これは、私の仮説です。